黄斑円孔入院記(1)

黄斑円孔

出産以外は入院経験のなかった、50代会社員事務職が
オウハンエンコウという眼の病気にかかった時の話です まずは序章。

自己紹介

私は50代フルタイム会社員 仕事の内容は事務・・というか金庫番的なもので、月ごとの会計じめの時期がいちばんの繁忙期。その月に生じた売上や費用の管理をし、報告書類を作成することがメインの業務です。会社の会計システムももちろん利用しますが、報告書類にはMicrosoft Excelを使用。種別ごとの集計や、このごろの傾向なども報告するので、ピボットテーブルはお友達。行数も列数もまあまあ大きいxlsファイルを扱うことが多い毎日でした。
一方、私には以前から緑内障予備軍であり、左眼の視野もちょっと欠けかかっている部分がありました。そして左眼の眼圧をこれ以上高くしないように、目薬を処方されておりました。
目薬は寝る前に一滴ずつ指すものです。なんでも、眼圧が高いことによって視神経?がダメージをうけ、視神経がダメージをうけると網膜が光を感知しなくなり、その部分の視野が欠けてしまうのだと。
一度ダメージをうけて死んでしまった神経は生き返らないので、自分が死ぬまでは視神経も殺してはならぬと。先延ばしにして自分が先に死んでしまうように、視神経を温存するために眼圧をコントロールする・・・そんな話だったと思います。並行して半期に一度の視野検査も行っていました。

それはエクセルからはじまった

そんな日々を送っていたあるとき、テレワークで相変わらずエクセルとにらめっこしていたときに、そういえばふと、左眼がちょっと・・というか、より、見えにくいなということに気づきました。

私はド近眼に加えて乱視もあります。乱視というのはひとつのものがブレていくつにも見える現象です。たとえば、満月を見上げると、私の目には、数学で「集合」を習った時のようなべん図のようなヒョウタン型が見えます。どこまでが近視のせいで、どこまでが乱視のせいか最早わかりませんが、信号を裸眼で見た日にはもうお月様にそなえるお団子です。(カラフルでおいしくなさそう)そんな状態でしたから、そもそも見えにくいっちゃー見えにくいのですが、それとはちょっと雰囲気が異なるような。
試しに比較的見えているほうの右目を、手のひらで覆いかぶせてまったくカバーすると、あら、ぼやぼやして全然見えてないじゃないですか。てか、エクセルのセル内に入力した数字を見ようと思っているのに、そこに数字があることがよくわからない。また、エクセル表の罫線がぐにゃっと曲がっているように見えます。

あれ?ちょっとへん?

でも、すぐには病院には行きませんでした。その週末に予定があったこともあります。そもそも眼圧は高いし、視野もある程度かけているのは旧知の事実だし「あるよねー」と、タカをくくるふりをしていました。気のせい気のせい、今、目が疲れているんだ、来週には落ち着くぞ。

でも心の底では、ちょっと気にはなっていたのですね。目薬を忘れずにさすようになりました(笑)。きっと、気のせいだろうけど、目薬がなくなった頃に診察に来てくださいと先生は言っていた。じゃあ目薬がなくなった頃、行って、診てもらおう。かれこれ視野検査もしなくちゃいけない時期になってしまったな。ちょうどいいから視野検査の予約も、次の診察のときに入れてもらおう。いままでの延長線上の半期に一度のチェック、で。

そして、やっぱり気のせいではなく、次の週にも相変わらず エクセルの罫線はグニャっとまがっておりました。
(続く)

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